セラミック矯正の費用は?値段の相場と治療の内訳も紹介

セラミック矯正の費用は?値段の相場と治療の内訳も紹介

セラミック矯正は、歯列矯正よりも比較的安価に行えることがメリットとして紹介されることがよくあります。

歯列矯正の治療費は調整費を別として、ホームページにも総額が示されていることが多いですが、セラミック矯正では表示がわかりづらかったり、実際に治療をしたら予想よりかかってしまったというケースもあります。

この記事では、セラミック矯正の費用について、かかり得る費用とおおよその相場を解説します。

この記事を読むことで、セラミック矯正の費用について理解でき、下記のような疑問や悩みを解決します。

  • セラミック矯正治療の内訳は?
  • セラミック矯正の治療費はどう決まる?
  • セラミックの値段の相場はあるの?
  • セラミック矯正の値段を抑えることってできるの?

目次

セラミック矯正の治療費の内訳

セラミック矯正は自費診療(自由診療)のため、治療費は各医院の裁量となっており、一定の価格は存在しません。しかし、治療費が発生し得る処置とそれぞれのおおよその価格はあるため、以下にはそれらを記載します。

あくまで目安として、参考にしていただければと思います。

クラウン本体

被せ物そのものの料金であり、セラミック矯正を行う上で必ず発生します。

使用する材料(素材)や製法により料金が変わります。

支台歯への治療

クラウンを被せる歯のことを支台歯と呼びます。ブリッジの場合には、支えにする歯のことをいいます。

セラミック矯正に限らず、補綴治療を成功させるうえで重要度の高いものになります。

仮歯(プロビジョナルレストレーション)

削った歯の保護のためだけではなく、完成予想の歯の形を生活の中で確認してもらったり、歯肉の形やコンディションを整えるために装着します。

仮歯の費用は、医院により本体価格に含める場合や仮歯代、調整料が発生する場合があります。

仮歯代が発生する場合は、1歯あたり1,000~5,000円以内が相場です。

コア(土台)

根管治療を受けている歯は、治療に伴って失った歯質を補う必要があります。

コアはそのための処置であり、レジン(プラスチック)やファイバーポスト(グラスファイバー制の補強材)を用います。

保険制度の関係で、根管治療までは保険診療で行っていても、自費補綴物を予定する場合にはコアからは自費診療になるため、クラウンだけを自費診療にするということはできません。

クラウン本体の価格にコアの費用を含むところもありますが、コアの費用相場はおおむね1歯あたり10,000~25,000円程度になることが多いようです。

歯の土台とは?その重要性と種類

根管治療(抜髓、感染根管治療)

セラミック矯正を行いたい歯に神経に及ぶ虫歯がある、過去に根管治療をされているが炎症を起こしてしまっているといった場合に必要となる治療です。

根管治療は保険診療で行うことが可能です。

保険診療の根管治療は、前歯か臼歯か、根管数は何本かで料金が代わり、抜髓か感染根管治療かでも料金が変わります。保険診療での大臼歯の根管治療の場合、治療開始から終了までで自己負担3割だとおおむね5,000円程度かかります。

自費診療で根管治療を行うこともでき、その場合は1根管あたりの相場は30,000~50,000円程度かかることになります。

その他に必要なことがある治療

上記の治療以外にも、セラミック矯正を行うにあたって必要になることがある治療があります。

歯周病治療

セラミック矯正を行う予定の歯が歯周病になっている場合、セラミック矯正の前に歯周病治療を行います。セラミック矯正後に歯周病治療を行うことも可能ですが、治療に伴う歯肉退縮が起こる可能性があるため、基本的には歯周病治療を先に行います。

歯周病治療といっても、ごく軽度のものであればブラッシングを改善することで治すこともでき、必ずしも大がかりな治療を必要とするわけではありません。

ケースによりどの程度の治療が必要になるかは変わりますが、参考として保険診療での歯石取りでは、初回は2,000~3,000円程度かかります。

歯周病の原因と症状とは?治療法と予防法も解説

ホワイトニング

白いクラウンを入れたいけれど、そこだけ色が浮いてしまうという場合、セラミック矯正を行う歯の隣在歯や咬み合わせる相手の歯にホワイトニングをすることがあります。全体的に歯のトーンを明るくすることができるため、白いクラウンを入れても馴染みやすくできます。

ホワイトニングは、ホームホワイトニングかオフィスホワイトニングかにもよりますが、20,000~50,000円程度で行えることが多いようです。

ホワイトニングの種類と効果や値段の違い

セラミック歯本体の相場費用は?

セラミック矯正の総治療費は、先に述べた治療との組み合わせによって変わりますが、治療費のうち最も大きな部分であるクラウン本体の費用を紹介します。

なお、クラウンの価格は歯科医院の所在地によっても異なるほか、昨今の材料費高騰を受けて、これまでの相場よりも値上がりしているところもあります。

実際の価格は歯科医院により異なるため、各医院のホームページで調べていただくことをおすすめします。

モノシリックジルコニア(フルジルコニア)

ファインセラミックの1つである、ジルコニアのみで作られたクラウンです。

高い強度を誇るため、臼歯でセラミックを使用する際には一般的なものです。

無着色では独特の光沢があるため、前歯にそのまま使用することはできませんが、着色処理を施すことで高い審美性も得られます。そのことから現在では、前歯でも使用されるようになっています。

費用の相場は、1歯あたり10万円前後のところが多いです。

ポーセレンジルコニア(PFZ

強度のあるジルコニアをフレームなどの見えない部分に使用し、見える部分には強度は低いものの審美性の高い陶材を使用したクラウンです。

天然歯と間違えるほどの審美性を得ることもできますが、歯科技工士の手作業の部分が多くなるため作製期間も費用もかかります。

費用の相場は、1歯あたり1015万円前後のところが多いです。

ガラスセラミック(e-maxなど)

ある程度の強度と、無着色でも歯との馴染みの良い透明度を持つファインセラミックのひとつです。ジルコニアほどの強度はないため、使用する部位やブリッジにする際には制限があります。

ジルコニアより比較的安価で提供できることもあり、ジルコニアが主流となった現在でも一定の需要があります。

費用の相場は、1歯あたり710万円程度のところが多いです。

【まとめ】セラミック矯正の費用は?値段の相場と治療の内訳も紹介

セラミック矯正にかかる治療費の内訳を詳しく説明しました。

この記事では、下記のようなことが分かったのではないでしょうか。

  • セラミック矯正の総治療費はクラウン本体代と仮歯などの費用を合わせたものになる
  • クラウン本体は素材や製法により費用が異なる
  • セラミック矯正の前に保険治療が必要になることがある

セラミック矯正では、1歯あたりのクラウン本体代のほか、必要に応じて行われる処置への費用が別途発生することがあります。また、あまり触れられることはないですが、初診料、再診療、初診時のレントゲン写真や歯周病のチェック、歯のクリーニングのほとんどの場合で費用がかかります。

セラミック矯正を考えているけれど、おおよその費用が知りたいときは、まずはセラミック矯正に対応している審美歯科専門のカウンセリングを複数受けて、見積もりをもらうようにしましょう。


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