インビザラインとワイヤー矯正はどっちがいいの?仕上がり・費用・期間などを徹底比較

インビザラインとワイヤー矯正はどっちがいいの?仕上がり・費用・期間などを徹底比較

歯列矯正といえば、これまではワイヤー矯正のことであり、インビザラインは何か新しいものといった扱いでした。しかし、今ではワイヤー矯正と並ぶ矯正法になりました。
そのため、インビザラインとワイヤー矯正とではどっちの仕上がりが良いのか、費用はどっちが安いのか、どっちが矯正期間が短くなるのか、総合的にどっちを選べばいいのか迷うことも多くなってきました。

この記事では、インビザラインとワイヤー矯正では、どっちがおすすめなのか解説します。
この記事を読むことで、インビザラインとワイヤー矯正を仕上がり、費用、期間などで比較したときの違いを理解でき、下記のような疑問や悩みを解決します。

何がわかるの?

  • インビザラインとワイヤー矯正どっちでも同じ仕上がりにできるの?
  • 費用では差があるの?
  • 自分にはどっちが合うのかわからない

目次

どっちが絶対的に優れるということはない

インビザラインとワイヤー矯正を比べたとき、結論から言うと、どちらがいいかは症例ごとに異なるので、どちらが優れるとは言えません。
インビザラインにはワイヤー矯正にはない利点がある一方、ワイヤー矯正ではインビザラインで対応できないケースを取り扱えるなど、特性の差があります。そのため、自分にあった矯正法はどちらなのかを歯科医師と相談して考えることになります。

インビザラインとワイヤー矯正の比較

インビザラインとワイヤー矯正の違いを、様々な観点から比較してみましょう。

仕上がり

ここでいう仕上がりとは、動的治療終了時の歯並びの綺麗さ、咬み合わせの緊密さを総合したものを指します。
歯並びの綺麗さについては、インビザラインとワイヤー矯正どちらも大差ないレベルで仕上げられます。
咬み合わせの緊密さについては、インビザラインは咬合面(咬み合わせの面)の接触具合をアライナー越しに調整するため、咬合接触を直接確認しながら調整が行えるワイヤー矯正に比べるとやや難易度が高くなりますが、クリンチェックの予測通りに歯の移動を進めることができれば問題ないと考えられます。

インビザラインにおけるクリンチェックの重要性

費用

費用面では、インビザラインとワイヤー矯正でほとんど差がない歯科医院が多いように見受けられます。
ワイヤー矯正といっても、舌側矯正を用いる場合には値段は上がる傾向にあり、インビザラインと舌側矯正を比較した場合には、インビザラインのほうが安くなることが多いです。

治療期間

治療期間は矯正法による差よりもケースの難易度、歯の移動量によって決まるため、一概にインビザラインは短く、ワイヤー矯正は長いといったことは言えません。
インビザラインでは軽度のケースに適応されることも多いため、治療期間としては1~3年程度で終了することが多いです。
一方、ワイヤー矯正では3年程度かかることが多いです。
ただこれには、適応されるケースの傾向も影響するため、単純な比較には注意が必要です。

適応範囲

適応範囲の広さについては、インビザラインよりワイヤー矯正のほうが優れます。
アライナーが装着できないような重度の叢生のケース、移動量の大きな症例や複雑な動きを必要とする症例、開窓牽引や顎矯正など、インビザラインでは行えない症例もワイヤー矯正では行えます。
ただし、多くの場合はワイヤー矯正でないと行えないということはありません。

目立たなさ

唇側からのワイヤー矯正と比べ、インビザラインが圧倒的に優れる点です。
前から見て目立たないという点では舌側矯正も同じですが、角度によっては歯の裏の装置が見えてしまうこともあります。
インビザラインでは、アタッチメントがついていても目立つことはほとんどないため、人前に出る機会が多い人や、明らかに矯正していることがわかってほしくない人に向いています。

インビザラインのアタッチメントの特徴と注意点

矯正中の痛み

矯正中の痛みは歯が動くときに必ず起こるもののため、ワイヤー矯正でもインビザラインでもどちらでも起こります。特に装置の調整やマウスピースを交換してから数日の間は痛みが出やすく、これはワイヤー矯正でもインビザラインでも変わりません。
そして、ワイヤー矯正とインビザラインを比較すると、一般的にインビザラインのほうが痛みが少ないと言われています。これはワイヤー矯正ではワイヤーの種類や太さ(径)、術者の技量や経験によってかける力が変わりやすいのに対し、インビザラインではあらかじめコンピュータで設計された力がかかるようになっているという差があるからと考えられています。

歯列矯正で歯が痛い理由と痛みを抑える対処法

清掃性

インビザラインがワイヤー矯正に比べて優れるもうひとつの点です。
ワイヤー矯正では、ブラケットとワイヤーの間に食べ物かす(食渣)が非常に溜まりやすく、取り除きにくいという難点があります。
ワイヤーがあるためフロスを通すことも難しく、清掃性が悪いため歯肉炎や虫歯のリスクが非常に高くなり、ブラッシングが苦手な人には厳しい条件となります。
インビザラインでは、アライナーを外してしまえば通常通りのブラッシングが行え、フロスも問題なく通せるため、清掃性は格段に優れます。

自己管理の必要性

ワイヤー矯正では主な装置は口の中についたままのため、一時的に使用する拡大装置やゴムかけを除いて、自分で外したり管理する必要はほとんどありません。
一方、インビザラインでは毎食後に装置を着脱をして清掃し、次のアライナーへの交換も自分で行います。アライナーを外したままで装着することを忘れてしまったりすると、矯正がうまくいかなくなってしまうため、きちんとアライナーの管理ができないといけません。このため、置き忘れが多い人や物をなくしがちな人には、インビザラインは向かないかも知れません。

【まとめ】インビザラインとワイヤー矯正はどっちがいいの?仕上がり・費用・期間などを徹底比較

インビザラインとワイヤー矯正を比較しながら、それぞれの特性を紹介してきました。
この記事では、下記のようなことが分かったのではないでしょうか。

この記事のポイント

  • 多くのケースでは同等レベルの仕上がりにできる
  • 費用は同じくらいのところが多い
  • 治療期間は同じくらいかインビザラインがやや短い
  • 自分のキャラクターに合った矯正法を選ぼう

インビザラインとワイヤー矯正それぞれの特性の違いがあり、自分のケースとして求められる条件、個人の性格や求めるものと、矯正法による特性とをうまくマッチさせることが大切です。
インビザラインかワイヤー矯正かで迷ったら、自分にはどのような矯正法が良さそうか歯科医師に相談してみると良いでしょう。


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