歯列矯正中に口臭がひどくなる原因と予防法

歯列矯正中に口臭がひどくなる原因と予防法

歯列矯正を始めたばかりの方や現在治療が進行中の方で、口臭に悩んでいる方は多いのではないでしょうか。
マルチブラケット矯正やアライナー矯正など、どの方法でも矯正装置が口の中にあることで清掃が難しくなり、臭いが発生しやすくなることがあります。しかし、正しいケアをすれば矯正中の口臭は防ぐことが可能です。
歯並びの改善を目指す矯正治療がなぜ口臭の原因になるのか、その理由と予防策について詳しく知ることは重要です。

この記事では、歯列矯正と口臭の関係について解説します。
この記事を読むことで、矯正治療中に発生する口臭の原因とその予防法について理解でき、下記のような疑問や悩みを解決します。

こんな疑問が解決

  • 矯正装置を使用していると口臭が発生するのはなぜ?
  • どのようにすれば矯正治療中の口臭を予防できるのか?
  • 矯正中の清掃方法やおすすめアイテムは?
  • 歯科医院での定期的なチェックやクリーニングはなぜ重要なのか?

目次

口臭の原因

口臭と一言で言っても、その原因はいくつもあります。
矯正中の口臭についての前に、一般的な口臭の原因について少し知っておきましょう。

生理的口臭

普通に生活しているだけでも発生してしまう口臭です。言い換えれば生きているだけで発生する口臭ともいえ、ゼロにすることはできないものです。

唾液

口腔内に出てきたばかりの唾液そのものには臭いはありませんが、代謝されたりする中で臭いが発生します。唾が乾くと臭くなるのもこれになります。また、寝る前や緊張、ストレス環境下などで唾液の量が減って口が渇くと口臭が強くなることもあります。

唾液の効果と正常に分泌させる方法

食品

生理的口臭のうち、よくあるもののひとつです。
食べたものそのものの臭いや、それらの成分が肺から排出されて呼気(吐き出す息)に混じって感じられる臭いも含みます。ニンニクやニラなどの臭いをイメージしていただけると分かりやすいです。

病的口臭

生理的口臭以外に何らかの原因があり、発生する口臭によくみられます。

う蝕(虫歯)

う蝕は必ず口臭の原因となるわけではありませんが、う蝕によってできた穴に食渣(食べカスなど)が溜まったりすることで臭いの原因となることがあります。

歯周病

歯周病は病的口臭として、一番イメージしやすいものと思われます。プラークにより歯肉に炎症が起き、そこでまた菌が繁殖し歯肉の炎症が続くということが歯周病では起きます。菌が活動や増殖をする際に様々な物質を代謝しますが、その代謝産物による口臭といえます。
代表的なものとして、硫化水素、メチルメルカプタン、ジメチルサルファイドがあり、この中でも、硫化水素とメチルメルカプタンが90%を占めるとされています。これらの臭いは、よく卵の腐ったような臭いや生ゴミのような臭いと表現されます。

消化管等口腔以外の疾患

歯周病などはなくても、他の疾患によって口臭が生じることがあります。
代表的なものとして、糖尿病のケトン臭や、肝硬変でのメチルメルカプタンやジメチルサルファイドの臭いがあります。疾患によっては、明らかに口腔内由来とは異なるものもあれば、区別のつきづらいものもあります。

心理的口臭

実際には口臭は無いけれども、口臭があると感じてしまうものをいいます。原因はいろいろありますが、特定することは難しい場合があります。

歯列矯正中の口臭の原因

それでは歯列矯正中に出てくる口臭の原因には、どんなものがあるのでしょうか?

清掃不良

歯列矯正の方法がマルチブラケット法(いわゆるワイヤー矯正)であってもアライナー法(インビザラインなどいわゆるマウスピース矯正)であっても、矯正治療中は何らかの装置が常に口の中にあることになります。
マルチブラケット法では、ブラケット(歯に装着した装置)の陰やワイヤーと歯との隙間などに食渣がたまりやすく、磨きづらいためプラークがつきやすくなります。
アライナー法では、マルチブラケット法のように食べ物がはさまることはないですが、アライナーの内面やアタッチメントの周囲など、汚れのつきやすい部位が発生する点は同じです。
清掃不良な部位があると、そこで菌の繁殖が起こり、口臭の原因となります。

ゴム等に染み込んだ臭い

歯列矯正では特にマルチブラケット法において、さまざまな装置を用いることが多く、顎間ゴムやパワーチェーン、リガチャーゴムなど、ゴム製のものもよく用いられます。
これらのゴム製の装置は、基本的に長期間同じものを使用し続けないことを前提としていますが、それでもパワーチェーンやリガチャーゴムは1か月程度は装着し続けることになります。そして、これらゴム製器具は、水を吸い、臭いがつきやすい性質があります。どんなに頑張って清掃しても、ゴムに染み込んでしまう臭いについては自力で対応するのは難しい面があります。

う蝕

矯正治療中に清掃不良となった箇所からう蝕になったり、全体的に歯肉炎が起きてしまい、口臭の原因になることがあります。早期発見ができればよいですが、見つかりにくい部位や修復処置のしづらい箇所(特にブラケット周囲)にできると矯正治療の中断もあり得ます。

歯列矯正期間中の口臭予防について

矯正治療中の口臭予防のために気をつけることは、実は普段のケアと大きく変わりません。ただし、いつもより細やかなケアが必要になります。

清掃補助器具の使用

フロスや歯間ブラシなどの補助器具を用いて、ブラシが十分に届かない箇所までしっかり清掃することが大事です。特にマルチブラケット法では、ブラケットの直下や周辺、ワイヤーと歯との間など、思っている以上にブラシだけでは磨ききれないところは多いです。
そのような場所が清掃不良となるため、狭かったり入り組んで複雑な形状のところには、細い器具や先の細かい器具で清掃する必要があります。

矯正治療中の歯磨きのやり方とおすすめのアイテムも紹介

定期的なチェックとクリーニング

セルフケアは口臭予防だけでなく、う蝕や歯周病など矯正治療中のさまざまなトラブルに対し有効かつ大切ですが、それだけで100%大丈夫とはなかなか言い切れません。トラブルの早期発見や対応、自分だけではなかなか手が届かない箇所まで十分な清掃のため、歯科医院での定期的なチェックとクリーニングを受けるのが理想的です。

【まとめ】歯列矯正中に口臭がひどくなる原因と予防法

歯列矯正中に口臭が発生する原因とその予防法について解説しました。
この記事では、下記の事が分かったのではないでしょうか。

この記事のおさらい

  • 矯正中の口臭の原因には装置周囲の清掃不良、装置に染み付く臭い、虫歯・歯周病、唾液の減少などが挙げられる
  • マルチブラケット法では、ワイヤー周囲や装置の陰、アライナー法ではマウスピース内面に汚れが溜まりやすい
  • ゴム製の矯正装置は臭いを吸収しやすく、口臭の原因になることがある
  • 矯正中の口臭予防には、歯ブラシだけでなく、フロスや歯間ブラシなどの清掃補助器具を活用した丁寧な清掃が不可欠
  • 定期的な歯科医院でのクリーニングとチェックが口臭予防に効果的である

矯正中は装置による清掃不良やゴム製品の臭い移りなど、特有の原因で口臭が発生しやすくなります。しかし、矯正治療中でも通常よりも丁寧なオーラルケアと定期的なチェックによって、口臭は十分に予防可能です。
もし、口臭が気になる場合は、歯科医院でのチェックや専門的なクリーニングを受けることをおすすめします。
適切なケアを行い、歯列矯正を快適な日常に取り入れましょう。


関連記事

歯列矯正で歯が痛い理由と痛みを抑える対処法

歯列矯正で歯が痛い理由と痛みを抑える対処法

矯正治療中の歯磨きのやり方とおすすめのアイテムも紹介

矯正治療中の歯磨きのやり方とおすすめのアイテムも紹介

ワイヤー矯正治療の流れを治療開始から保定完了まで解説

ワイヤー矯正治療の流れを治療開始から保定完了まで解説

インビザラインとワイヤー矯正はどっちがいいの?仕上がり・費用・期間などを徹底比較

インビザラインとワイヤー矯正はどっちがいいの?仕上がり・費用・期間などを徹底比較

歯列矯正中に口臭がひどくなる原因と予防法

歯列矯正中に口臭がひどくなる原因と予防法