医療のホワイトニングとセルフホワイトニングの違い

医療のホワイトニングとセルフホワイトニングの違い

美しい歯、白い歯、魅力的な笑顔は、仕事面、恋愛面、精神面へ大きく影響します。そして、白い歯は、見る人に清潔感を与えます。

白い歯になるためのホワイトニングについて、興味のある方は多いのではないでしょうか。

ここでは医療のホワイトニングとセルフホワイトニングの違いについて紹介します。

目次

ホワイトニングの種類

ホワイトニングの種類

歯のホワイトニングという言葉は、歯磨剤による歯のくすみの除去から、歯全体を人工の審美的補綴物に交換する方法まで、歯を白くする行為全般に使われています。

このように、ホワイトニングと一言で表現しても、さまざまなものがあります。

医療のホワイトニング

歯科で用いられる「ホワイトニング」という言葉は、歯を化学的に白くする方法のことです。

ホワイトニングは、歯科医院で歯科医師の管理下で行う「オフィスホワイトニング」と患者自身が自宅などで実施する「ホームホワイトニング」があり、どちらかのタイプを選択もしくは併用して実施されています。

オフィスホワイトニング

高濃度の過酸化水素が含まれるホワイトニング剤を歯面に塗布し、光重合ライトなどを照射して、ホワイトニングします。

通常、複数回の歯科来院を必要とし、1回の処置は30分~1時間を要します。

オフィスホワイトニングの効果と施術の頻度や間隔

ホームホワイトニング

歯科医院で作製したカスタムトレーに、ホワイトニング剤を入れて自分で装着します。ホワイトニング剤の成分、薬剤の濃度により、カスタムトレーの装着時間や実施期間が異なります。

ホームホワイトニングの効果とやり方の注意点

セルフホワイトニング

歯科医院以外で行われるホワイトニングを「セルフホワイトニング」といいます。

文字通り、自分自身で施術を行います。セルフホワイトニングサロンや専門店をはじめ、最近ではエステや美容サロンでもセルフホワイトニングができる場所が増えています。

また、自宅で市販の歯磨剤を使ったり、歯の消しゴムを使ったりすることも、広い意味でセルフホワイトニングに含むこともあります。

医療のホワイトニングとセルフホワイトニングの違い

医療のホワイトニングとセルフホワイトニングの違いを理解したうえで、自分に合った方法を選択することが大切です。

  セルフホワイトニング オフィスホワイトニング ホームホワイトニング
場所 専門店、サロン、歯科医院など 歯科医院 自宅
料金 1回1,000~5,000円程度 1回数万円程度 2週間分で数万円程度
痛み 痛みはほとんどない 多少知覚過敏のようなズキズキ
とした痛みを感じることがある
痛みはほとんどない場合が多い
薬剤 ポリリン酸・メタリン酸・
酸化チタン・重曹など
過酸化水素  過酸化尿素

受けられる施設と施術者の違い

医療のホワイトニングは、歯科医院で、歯科医師や歯科衛生士といった国家資格所有者が行う医療行為です。

一方で、セルフホワイトニングを行うセルフホワイトニングサロンや専門店などには、国家資格を保持するスタッフがいないため、歯科医院で扱う薬剤や機材は使えません。

国家資格を保持していないスタッフは、お客さんのお口の中に触れることができないため、セルフホワイトニングは、お客さん自身で施術を行います。

効果の違い

歯科医院でのホワイトニングは、過酸化水素や過酸化尿素といった過酸化物により化学的に歯を白く(漂白)します。

ホワイトニングの原理は、歯の表面から作用させた過酸化物が分解して生じるラジカルが、エナメル象牙境、さらに象牙質の有色分子を分解し、無色の物質とすることで漂白作用を発現します。

この過酸化物は「医薬品」であるため、歯科医師や歯科衛生士という資格を持っていないと扱うことができません。

セルフホワイトニングでは、歯科医院で扱う薬剤は使用できません。そのため、セルフホワイトニングで期待できる効果は、歯面に付着した外来性の色素沈着物を除去することで、歯科医院でのホワイトニングのような歯そのものの色を変えるという効果は期待できません。

安全性の違い

歯科医院で行うホワイトニングは、過酸化物を使用します。濃度が6%以上の過酸化水素は劇物に指定されており、取り扱いに注意が必要です。そのため、歯科医師や歯科衛生士が口腔内の状態を確認しながら、適切な使用法で安全に配慮し処置を行います。

セルフホワイトニングは、自分でホワイトニング剤を塗る必要があります。そのため、均一にホワイトニング剤が塗布できないことで、ホワイトニング効果にムラができてしまう可能性があります。

また、セルフホワイトニングは、歯科医師や歯科衛生士がいないので、お口の中の検診はありません。安全性の高いホワイトニング剤を使用しますが、虫歯や歯周病があった状態でホワイトニングをすると、何かしらのトラブルが起こる可能性もゼロではありません。

痛み・リスク・副作用の違い

歯科医院で行うホワイトニングの場合は、ホワイトニングによって一過性の知覚過敏が起こる可能性があります。

エナメル質に存在する有機質が漂白剤(高濃度の過酸化水素や過酸化尿素)により溶解され、表層の微小な亀裂が象牙質に到達し、エナメル質表層の刺激が象牙質まで伝播することにより知覚過敏が生じます。

セルフホワイトニングに用いられるホワイトニング剤は、資格がなくても扱える安全なものなので、痛みやしみが生じるリスクは低いです。

値段・費用の違い

歯科医院で行うホワイトニングは、自費診療になるため各歯科医院で料金設定にばらつきがありますが、数万円程度かかります。使用する薬剤やホームホワイトニングかオフィスホワイトニングかによっても料金が変わってくるので、詳細は歯科医院にてご確認ください。

医療設備や材料を完備し、歯科医師や歯科衛生士などの国家資格所有者のみが行えるホワイトニングは、どうしてもコストがかかってしまいます。このような設備やスタッフの必要のないセルフホワイトニングは、数千円でホワイトニングが可能です。費用が安価であれば、定期的に施術を受けやすいのではないでしょうか。

施術後のアフターケアの違い

歯科医院では、ホワイトニングを行う前に、歯科医師や歯科衛生士が歯の色調の把握し、歯の変色の原因を診断、また問診で患者さんの希望などを確認します。それらを踏まえたうえで、最適なホワイトニング方法を提案します。

また、治療中や治療後に何か異変を感じた時も、専門のスタッフによる対応が可能です。術後のホワイトニング効果の評価や、その後のメンテナンスなどのアフターケアの環境もしっかりと整っています。

セルフホワイトニングは、歯科医院に行かなくていいので、誰にも歯を見せずに施術が可能ですが、何かトラブルが起きても多くは自己責任となります。

また、歯の変色には、さまざまな原因が考えられます。正しい原因の診断がされないまま、いくらセルフホワイトニングを行っても、ホワイトニング効果の期待は少ないでしょう。

施術後の制限の違い

歯科医院でのホワイトニングは、使用する薬剤の種類によっては、飲食に制限がかかることがあります。

ホワイトニング直後は歯の表面のペリクルという膜が除去されているため、色素が吸着しやすく、脱灰されやすい状態になっています。着色飲食物や酸性飲料の制限(コーヒー、コーラ、紅茶、お茶、赤ワイン、キムチ、カレーなど)、喫煙の制限、できれば禁煙が指示されます。

セルフホワイトニングは、このような飲食の制限などはありません。

【まとめ】医療のホワイトニングとセルフホワイトニングの違い

ホワイトニングには、歯科医院で行うホワイトニングや、歯科医院以外で行うセルフホワイトニングなど、さまざまな方法があります。

ライフスタイルや希望する歯の白さ、費用、歯の状態によっても最適なホワイトニング方法は変わってきます。

さまざまなホワイトニング方法を比較して、納得できる方法で歯を白くすることがベストかと思います。


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