インビザラインの治療期間と期間を短縮する方法と伸ばす原因

インビザラインの治療期間と期間を短縮する方法と伸ばす原因

インビザラインは従来のワイヤー矯正と比べて、矯正装置が目立たない、痛みの少ない矯正治療として知られています。
では、インビザラインの治療期間はどれくらいかかるのでしょうか?
抜歯などをすると治療期間は変わるのでしょうか?

この記事では、インビザラインの治療期間と治療期間が伸びる場合や期間の短縮について解説します。
この記事を読むことで、インビザラインの治療期間の目安と治療期間が変わる原因について理解が深まり、下記のような疑問や悩みを解決します。

  • インビザラインの治療期間はどれくらい?
  • どんな時にインビザラインの治療期間が伸びる?
  • インビザラインの治療期間は短くできる?

目次

インビザラインの治療期間の目安は?

インビザラインの治療期間は、動的治療期間(歯を動かしている期間)でおおむね13年程度に収まることが多いです。動的治療の後に同程度の期間の保定があるため、動的治療と保定を合わせた総治療期間としては25年程度となります。これは全顎の動的治療で、通常3年程度が目安となるワイヤー矯正と比べると短めの治療期間となります。

治療期間は歯の移動量や治療内容によって各ケースごとに変わります。
インビザラインの場合は、クリンチェックで必要とするアライナーの枚数から逆算しておおよその治療期間が把握できるため、ワイヤー矯正のようにやってみないとわからないということはありません。
一般的な傾向として、部分矯正であれば治療期間は短く、全顎矯正であれば相対的に長くなります

治療期間が伸びる場合

インビザラインの治療期間は、どのような場合に伸びるのでしょうか?

抜歯を伴うケース

歯列矯正を行うためには、歯を並べるためのスペースが必要になります。
元々、すきっ歯でスペースがある場合を除き、多くの場合では何らかの形でスペースを作る必要があります。

スペースを作る方法としては、ディスキング(ストリッピング)や抜歯、歯列弓拡大があり、抜歯はスペース確保手段としてインビザラインでもワイヤー矯正でもよく行われる方法です。抜歯を伴うケースは、ある程度以上の歯の移動量を必要とするケースであることがほとんどのため、時間がかかることが多いです。

叢生が強いケース

歯の叢生いわゆる乱杭歯では、重なり合って生えている歯を並べるために歯を動かします。
重なり合いが僅かであれば移動量も少なく済みますが、重なり合う程度が強ければ必要な移動量も増えたり、場合によっては抜歯を伴うこともあるため、治療期間が伸びる原因になります。

アライナーの装着時間が足りない場合

インビザラインでは、120時間以上のアライナー装着が必要とされています。
常時矯正力がかかり続けるワイヤー矯正とは異なり、インビザラインではアライナーを装着していない間は矯正力が働かないため、アライナーの装着時間が短いとその分歯が動かないので必要な治療期間が伸びることになります。

追加アライナーやクリンチェックをやり直した場合

当初のクリンチェック通りに治療が進み、満足のいく仕上がりが得られればそれが一番ですが、もう少し前歯を引っ込めたいなどの希望が後からでて追加アライナーを作成したり、思うように歯の移動が起こらずクリンチェックのやり直しをすることもあります。
このような場合は、クリンチェックをやり直した時点から新しい治療計画となるため、それに伴って治療期間も当初予定から伸びることになります。

治療期間を短縮する方法

インビザラインの治療期間が伸びる場合をみてきましたが、逆にインビザラインでの治療期間を短縮する方法はあるのでしょうか?

ワイヤー矯正の併用

必ずこれをすれば治療期間が短縮できるというものではありませんが、ワイヤー矯正を併用することでインビザラインでの治療期間を短くすることができる場合があります。つまり、インビザラインでは苦手とする歯の動かし方をする場面や移動量が大きい部分をワイヤー矯正で受け持って、インビザラインで残りの部分を行う方法です。
これはワイヤー矯正のほうが、歯が早く動くとか治療期間が短いとかいうことではありません。歯の1か月あたりの移動量には限度があり、それはワイヤー矯正でもインビザラインでも変わりません。それぞれの方法で得意な動かし方があるため、そのいいとこ取りをしようというものです。

適正なアライナーの使用

直接的に治療期間を短縮するわけではありませんが、最小限の期間で終わらせるためには必須となります。
適正なアライナーの使用ができたとしても、予測通りに歯が動かずにクリンチェックのやり直しが必要になり、治療期間が伸びることもあり得ることは留意する必要があります。アライナーの装着時間を守ることはもちろん、着脱時や清掃、保管時に歪ませたり裂けたりしないようにするなど、矯正器具としての適正な使用が非常に大切です。

【まとめ】インビザラインの治療期間と期間を短縮する方法と伸ばす原因

インビザラインの治療期間について解説いたしました。
この記事では、下記のようなことが分かったのではないでしょうか。

  • インビザラインの動的治療期間はおおむね13年程度
  • 歯の移動量や治す要素、アライナーの使い方によって治療期間は変わる
  • 最小限の治療期間のためには、適正なアライナーの使用が大切

インビザラインは比較的短い治療期間で歯列矯正を行えますが、さまざまな要因によって、想定していた治療期間より時間がかかることもあります。
将来のスケジュールに向けて、おおよその治療期間をあらかじめ知れることもインビザラインの利点です。どれくらいの治療期間が必要か知りたいときは、まずはインビザラインを扱っている矯正歯科のカウンセリングを受けて見ましょう。


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