アソアライナーとインビザラインの違いを徹底比較

アソアライナーとインビザラインの違いを徹底比較

マウスピース矯正といえば、インビザラインが最もメジャーなものですが、世の中にはさまざまなマウスピース矯正のシステムが存在し広告されています。

ぱっと見ではどれも同じように見え、何がどう違うのかわからない、どれを選べばいいのかわからないということもあるのではないでしょうか?

歯科医院で提供されるマウスピース矯正で、インビザラインと並んで取り扱われるものにクリアアライナーやアソアライナーというものがあります。

この記事では、アソアライナーとインビザラインの比較とその違いを解説します。

この記事を読むことで、アソアライナーとインビザラインの違いが理解でき、下記のような疑問や悩みを解決します。

  • アソアライナーとインビザラインのシステムの違い
  • アソアライナーの適応範囲
  • 矯正費用の違い

目次

アソアライナーとは

アソアライナーは、インビザラインと同じくアライナー(矯正用マウスピース)による矯正の一種です。

アソアライナーはソフト、ミディアム、ハードの3種類のアライナーをソフト、ミディアムは各140200時間ほど、ハードは250時間以上使用するのを1ステップとして、このステップを繰り返して矯正を行います。

当初のシステムでは1ステップごとに歯型採りが必要でしたが、最新のアソアライナーデジタルでは13回(推奨)、5回のステップごとにアライナーを作成することができ、歯型採りの負担を減らすことができるようになりました。

アソアライナーとインビザラインの違い

アソアライナーは、インビザラインと同じくアライナー(矯正用マウスピース)による矯正の一種です。

インビザラインとは同じカテゴリに属するものになりますが、様々な点で異なります。

提供元(会社)の違い

インビザラインは、アメリカのアライン・テクノロジー社が1997年に開発し、現在は同社の日本法人であるインビザライン・ジャパン社から提供されています。

元々は成人向けのシステムでしたが、最近ではインビザライン・ファーストというシステムにより、1期治療と呼ばれる小児期の矯正にも対応するようになりました。

アソアライナーは、東京に本社を置くアソインターナショナル社が2010年にリリースしたシステムです。

アソインターナショナル社は元々矯正専門の技工所であり、クリアアライナーの製作も行っていました。従来の床矯正やワイヤー矯正、クリアアライナーで蓄積された経験や知見が生かされたシステムとなっています。

国産のシステムのため、海外にデータを送信しアライナーを作成するインビザラインより納期が早く、治療開始までの時間が短いことも特徴です。

アライナーシステムの違い

インビザラインは、口腔内スキャナーでの光学印象をもとにしたコンピューターシミュレーション(クリンチェック)による設計と、3Dプリンターによってアライナーを製作します。

事前に予測された歯の動きに合わせて、必要とされる全てのアライナーを作成し提供するため、途中で設計や治療計画の変更が必要なければ、追加で光学印象を行うことはありません。

逆に予想と異なる動きをしてしまった場合には、再度それ以後のアライナーの作り直しを必要とします。

インビザラインは、120時間以上の装着時間を必要とします。

アソアライナーは、インビザラインのように最初の状態から最終的な仕上がりまでを予測してアライナーを作成するのではなく、治療の各ステップごとにそれぞれの状態にあわせてアライナーを作成します。

当初の予想や見込みと実際の歯の動きに差がある状態であったり、矯正の途中で虫歯の治療をしても、インビザラインに比べて柔軟に対応できるのが利点です。その分、一定のサイクルで歯型採りを必要とします。

アソアライナーは117時間以上の装着を推奨としています。

適応症の違い

インビザラインの適応症は、一般向けには公開されていません。

臼歯部の移動も可能なため、マウスピース矯正としては最も広い適応を持ち、公式にはワイヤー矯正と同様の適応範囲と考えられると記載されていますが、術者やシステムの世代によってもできることに差があるため、一概には言えません。

一般的に傾斜移動で対応可能なケースや開咬を得意とするとされています。

前歯部の移動量が多いケースや交差咬合や過蓋咬合は、その程度と術者により判断が分かれます。

骨格性の不正咬合は適応外となります。

アソアライナーの適応症は、下記のようにアナウンスされています。

  • 歯科矯正治療後のリラップス(後戻り)の症例
  • MTMの症例(メインは3-3
  • 軽度のCrowding diskingして叢生の改善が可能な症例(アーチレングスディスクレパンシー4㎜以内)

まとめると、主に前歯に対し、抜歯を伴うような大きな移動を必要とせず、ディスキングでスペース確保が可能となるようなケースが適応となります。抜歯を伴う大きな前歯の移動を必要とするケースや、骨格性の不正咬合は適応外となります。

矯正費用

インビザラインもアソアライナーもどちらも自費診療となるため、決まった料金はありませんが、おおむねの相場はあります。

インビザラインは、治療範囲を歯列全体とするか一部とするかで料金が変わることが多いです。部分矯正の場合は3040万円程度、全顎矯正の場合は70100万円程度の範囲に収まることが多いようです。

アソアライナーは、適応が部分矯正に該当するため、インビザラインより安く設定されることもありますが、歯型採りのたびに一定額が発生する方式となる場合もあり、その場合はインビザラインによる全顎矯正と同程度の額がかかることもあり得ます。

おおむね矯正の範囲が前歯部に限定され、2040万円程度で収まる場合はアソアライナーを選択するという見方もできます。

【まとめ】アソアライナーとインビザラインの違いを徹底比較

アソアライナーとインビザラインは、ともにマウスピース矯正のシステムですが、その内容や適応は大きく違い、ケースにより使い分けることになります。

この記事では、下記のようなことがわかったのではないでしょうか?

  • アソアライナーは、1ステップで3枚のアライナーを、インビザラインは1ステップで1枚のアライナーを使用する
  • アソアライナーは、抜歯症例には向かず、主に前歯部の部分矯正に使用される
  • インビザラインは、抜歯症例や臼歯の移動にも対応する
  • アソアライナーは、インビザラインより安く提供される傾向があるが、症例によってインビザラインと変わらない場合もあり得る

マウスピース矯正を考えていて、自分に適したものを知りたいときは、複数のマウスピース矯正を扱っている矯正歯科を複数医院の診断を受けて、ご自身に合ったマウスピース矯正を選択できるようにするのがおすすめです。

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